匿名F氏の野望ブログ

Fによるブログ。

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ここには とても こわいことが かいてあるので こどもが みては いけません。

世の中での悲しい出来事と今後について考える

 自ら命を絶たれた原作の方が独り身だったのかご家庭を営んでられたのかは分からないが、会社を辞める前後に独り身の自分の心に起こった経験では絶望的な苦境に直面した時に「自分を助けてくれたり親身になってくれる人は世間に誰一人いない」という事実にむしろ分別を得たはずの五十歳前後で気づいてしまうと眼前にそういう道が見えてしまう感じだった。

 自分自身子供のころから希死念慮がなかったわけではないし人間誰しもそうなのだろうが、その時の日々を思い返すとそれまではせいぜい二又に分かれた道の絵が頭の中にある状態だったのが、実際に自分の足で分岐点をに立っていて「そっちの方」を歩き始めた感じだった。

 ちなみに、その時は心療内科を受診したのだが、医師から「死にたい気持ちなんて誰でもあるからこれで診察は終わりです、出て行って下さい」と診察室に入るなり言われた。

 どうしてそういうことになったのかは病院側にもそれなりの理由があるみたい(普通に考えてそうでなければそんな応対はしない)だが、それを特定することは僕には最後までできなかった。

 

 亡くなられた方の心中を知ることはできないが、自分の夢を別の形で世に出してくれると期待を寄せていたテレビ局と自分の仕事にずっと理解を示してくれていた出版社の両方から裏切られて、広い世間の中で実は自分は独りきりの、せいぜい駒くらいの価値だったのだとお感じになったのかもしれない。

 そうでなければ自分のデスクにもどればこれまで通りにこの先も自分の仕事はできたにもかかわらず、それを放棄して自ら絶筆にされた行為の計算が合わない。

 世の中には窮地にあっても救いを得て立ち直る人もいて、いやむしろそういう人の方が大多数なのかもしれないが、一方で不運な人は不幸な気づきをしてしまうのかもしれない。

 このブログを読んで色々考えてしまう方が万一出るのを避けるために僭越と知りつつ書いておくが、世間とか自分は前述のようなそういう存在なのだと今でも思っているし、そういうものに価値は無いとの結論も動かせないでいるが、それでも時間の経過を待てば苦しみや恐怖と引き換えに得る終末の選択はしなくて済んだという経緯だけは述べておきたい。

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 ようやく脱稿した。

 商業原稿の懸賞に応募する前に二ヶ月くらいでやっつけるつもりで始めたDL同人の方が実に七ヶ月以上の期間を要し、それでも当初考えていたエピソードの三分の一は見送ってページ数を縮小しての完成だった。

 これで今日から懸賞の方の制作にかかる予てからの計画なのだが、役所の手続きやその他の先送りできない諸事があり、勢いよく始めるというわけにはいかない。

 そして懸賞の方は半年くらい掛かり切りになる見込みなのだが、描きたいものはいくらでもあって、そういうものにあてれる時間というものを考えると暗い気持ちになる。