時間と根気とお金が足りない。 - 匿名F氏の野望ブログ

　今まで大規模な事件の報道に接しても「そういうこともあるだろうな」くらいにしか感じた事は無かった。過去一回の例外を除いて。

　その例外となる事件が起こってから数ヶ月、僕は食事をとるのに定食屋には入る事ができなかった。

　定食屋には大抵テレビが置いてあって、そのブラウン管にはニュースで「その事件」が流れている可能性があったからだ。

　くわしい理由は書かないけれど、僕は「その事件」に触れるとひどい悪心（おしん）から吐きそうになったからだ。

　その当時はまだインターネットなどというものは無く、地平線より向こうの出来事は新聞かテレビでしか知ることはできない時代だった。

　僕は就職すると同時に、隅々まで読んでいた学生時代とは裏腹に新聞というものを一切購読しなくなっていた。だから「その事件」のあと自分にとっての最大の脅威はテレビだったのだ。

　今はインターネットというものが出来てしまい、あらゆるデバイスを通じて誰の心にも水のように染みこむ特性を持っているこいつからは、どんなに逃げようとして逃げきれなくなってしまった。

　だれもが平等にアクセスできるインターネットは世界から多くの不正を糾弾し迫害を非難したが、一方でまったく新しい強大なメカニズムで何者かの悪意が凶暴化する危険をばらまいてしまった。

　数年前からパソコンを使用しない仕事術というのを考えていて、動機は自分の会社のシステム部門に対する不満からなのだが確かに実用性もあるのでその内なにかの形で公開したいと思っていた。

　試しに今回、まえがきと目次だけ作ってみたので、以下に公開する。

「この本を読むみなさんへ」

みなさんこんにちは。

これはパソコンをつかわないでふだんの仕事をする方法の本です。

この本ではパソコンをいっさい使いません。※1

会社や家で仕事をするときにパソコンがなくても、便利に、正確で、早くできるようになる事を目標に作りました。

紹介しているのはどれも分かりやすくてかんたんな方法ばかりです。

仕事だけでなく、生活を便利にすることにも使えると思います。

もちろん書いてあること全部やらなくてもだいじょうぶです。

便利そうだなと思ったり、やりやすそうだなと思ったところだけまねしてください。

そしてあなたに合うように工夫して自由にどんどん変えて、便利にしていってください。

パソコンをつかわない一番の強みはいつでも誰でも工夫できるところです。

あとでくわしく書きますが、大きなビルでパソコンをたくさん使って仕事をしているような会社では、会社の中に「小さなインターネット」※2みたいなのがあって、それはとても値段が高くて、専門の人にしか扱えないくらいにとてもむつかしいのです。

この本があなたやみなさんのために少しでも役に立てればとてもうれしいです。

さあ、いっしょに楽しくはじめましょう。

※1 実際はパソコンを併用する方法も一部取り入れていますが、基本的にパソコンが全く設置されていない状況を想定しています。

※2 「プログラム」という用語を使わずに説明するための表現です。本書ではスタンドアローンも含め開発工程が必要な電算システムを全面的に使用しないことを指向しています。

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ーもくじー

（コラム）なぜ僕はこの方法に行き着いたか

（コラム）M社の表計算ソフトを溺用する弊害について

（コラム）五十年前からずっと幸せの量は変わらない。

果たしてどこまで出来るか…。